物臭狸の『すみれ world』

yahooから引っ越し中 トライしています。 いろいろな すみれたち を紹介しています。

2021年08月

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今までいろいろとスミレに関する記事を掲載していました。

この辺で一度まとめておこうと、冊子にすることにしました。
色々とあったんですが、やっと発行までこぎつけました。
タイトルはブログ名と同じく
『 スミレworld 』
としました。「見聞録」として図鑑みたいな形にしてブログに
載せていたものを中心として観察記録やその他の資料を追加して
1冊にしました。
図鑑のようにまとめています。記載事項は今までに発行されている
いろいろな図鑑類と違いはありません。(違っていたら間違いですね。)
花の正面、横顔、葉の姿を一緒に載せています。いろいろな資料から
分布を調べて日本地図上に表示したものも付けました。
掲載種としては
基本種  47種
編品種  36種
雑種   25種
について記載しました。
興味があればぜひ読んでみていただければ嬉しいです。
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実はまだ著者本人は本を手にしていません。!
楽天 https://books.rakuten.co.jp/rb/16849331/
その他のネット上で予約が始まっているようです。

出版社からの連絡では、出来上がるのは8/20頃、発行は9/2
(本には発行日としてもっと後の日にちが掲載される)

実際に出来上がって本を手にしたら詳しくお知らせします。
よろしくお願いします。
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チシマウスバスミレ(千島薄葉菫)
<学名:Viola hultenii W.Becker>


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                    影日 2021.06.06: 長野県

環境省カテゴリ: 絶滅危惧Ⅱ類(VU) 

千島列島、サハリン、カムチャツカ半島南部等に分布し、
日本では北海道の東部、低地に生育、本州(早池峰山
五葉山・鳥海山・朝日山地・駒止湿原・尾瀬・足尾山地
横根山・長野県カヤの平など山地から亜高山帯の湿原
または湿地のミズゴケ床に生育)に分布する。
no title
環境省絶滅危惧種(絶滅危惧Ⅱ類(VU))に指定されている
高さ5~8cmの地上茎のないスミレ。 
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葉は1~2枚、開花前に展開する。質の薄い腎円形で
長さ1~3cm、先は円頭またはやや尖り、基部は深い心形、
縁にはやや粗く低い鋸歯がある。
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表面は鮮緑色で、細い毛が散生、裏面はわずかに短毛があるか
無毛。
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開花の後、細長い匐枝を伸ばし、先端に新苗をつけて
増えるので小群落となっていることが多い。

花期は5~6月。展開した葉の間から花柄を出し径1~1.5cmの
白色の花をつける。
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上弁は反り返り、側弁の基部は無毛または有毛、
唇弁には紫条がある。距はやや細く短い。
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萼片は卵形から披針形で、付属体は全縁。
花柱はカマキリの頭形になり、上部の両翼が左右に短く張り出す。
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別名をケウスバスミレも呼ばれ同じスミレ属ウスバスミレ節で
近縁のウスバスミレによく似る。そっくりでほとんど見分けは
つかないほど。ウスバスミレを基本種とする変種とされたことも
あるが、現在は独立種とされている。
 
チシマウスバスミレは葉の縁や表面に        ウスバスミレの葉には
毛があり、ときに
裏面にも生えることがある     両面ともに毛が生えない。


鋸歯はやや粗い低平な鋸歯             ウスバスミレは鋸歯の上下が
                         重なりあう。
生育環境が異なり

亜寒帯から冷温帯のミズゴケ湿地          ウスバスミレは、亜高山帯
                         針葉樹林の林下の湿った
                         コケむす場所

すみれの花の季節も終わりました。夏になると葉が大きくなったり、形が変化したり
より日光を受けやすくして光合成を積極的に行おうとしています。
そんな葉を夏葉と呼んで花の時期の葉と区別しています。

先日、しばらくぶりで榛名山に行ってきました。いくつか夏葉を撮ってきたので紹介します。
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撮影日 2021.7.31: 群馬(榛名山)

この中に3種類のスミレが写っています。








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①タチツボスミレ   ②エイザンスミレ   ③アケボノスミレ    です。
タチツボスミレやアケボノスミレでは形は変わりません。大きさが大きくなるぐらいなんですが、

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エイザンスミレは切れ込みが変わります。
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下の小型のものが春の花時の葉、  上の大きいのが夏葉です。
切れ込みが浅くなり、全く幅が変わっているのが分かると思います。
よく似たヒゴスミレでは極端な葉の変化はありません。



雑種の葉はどうなのでしょうか。
大きさは変化(大きくなる)  しますが、切れ込みは変わらないようです。
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オクタマスミレ  (ヒナスミレ × エイザンスミレ)
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