物臭狸の『すみれ world』

yahooから引っ越し中 トライしています。 いろいろな すみれたち を紹介しています。

2016年07月

ちょっとレアなスミレの葉を紹介します。
高い山の上に行かないと見られないスミレです。


ウスバスミレ(薄葉菫)
<学名:Viola blandiformis Nakai>
スミレ科 スミレ属 多年草






↓写真をクリックするとウスバスミレの記事がみられます
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撮影日 2016.5.22: 長野県

中部以北の亜高山帯針葉樹林や落葉樹林下のやや湿った所に
生育するスミレです。
葉に毛はなく、腎円形または心円形で、薄くてやわらかい。
縁の鋸歯はひだを寄せたように重なるのが特徴。
花時には開ききらず少し巻いていることも多い。

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独特の丸い葉型をしています。
葉を見ただけで種を特定できるスミレです。




菫の葉を掲載しています。
今回はコスミレです。

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撮影日 2016.6.18: 群馬県



コスミレ(小菫)
<学名:Viola japonica Langsd. ex Ging.>
スミレ科 スミレ属 多年草




(花の写真はコスミレの書庫にたくさん入っていますので
そちらを覗いてみてください。)

葉は数多く束生し、花期には長さ2~5cmの長卵形で先はとがる。
裏面は淡紫色を帯びることが多く、夏の葉は三角形で大きい。
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撮影日 2016.6.26: 群馬県

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変異が多く、葉に毛が生えていて、ノジスミレに似たものもある。

ノジスミレと比較してみましょう。
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ノジに比べて先がとがっています。
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ノジスミレの様に基部の両側が上に巻き上がって丸まる様には
ならないです。

種別に葉を載せていきます。
今日は ノジスミレ をご覧ください。

スミレと比較してみました。




ノジスミレ(野路菫)
<学名:Viola yedoensis Makino>
スミレ科 スミレ属 多年草









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撮影日 2016.06.19: 群馬県

花期の葉は長さ3~6cmの細長いへら形~長披針形で
葉のふちが波打って見える。
基部がスミレより幅広く葉柄に翼はあるが、スミレほど目立たない。

前に載せた画像ですがノジスミレの書庫に独立して入れておきます。

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夏の葉は長い三角形で基部の両側が上に巻き上がることが多い。

スミレとの比較など

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大きさは葉身5cmぐらいでした。

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付け根部分が心形にくぼんでいます。
スミレではくぼまないようです。
翼はあるが、スミレほど目立ちません。
鋸歯がスミレと比べると細かく尖り気味ですね。



スミレ(菫)
<学名:Viola mandshurica W.Becker>
スミレ科 スミレ属 多年草







まずはちょっとだけスミレの解説です
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撮影日 2016.4.18: 群馬県

スミレ(Viola mandshurica)は、春に道ばたで花を咲かせる野草の
代表として知られています。濃紫色(菫色)の花を咲かせます。
スミレは北海道から九州まで山間部の道ばたから平地に広く分布し、
芝生や路傍、堤防など人里に生育するスミレとしてなじみ深い。
アスファルトの割れ目にも生育することがあるなど、生育範囲は広い。

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花は独特の形で、ラッパのような形の花を横向きにつける。
5枚の花びらは大きさが同じでなく、下側の1枚が大きいので、
花の形は左右対称になる。
花弁は5個、上弁2個、側弁2個、唇弁1個からなる。
側弁2個の基部には白毛がある
唇弁の後端は袋状になっていて(きょ)とよばれる。
萼片も5個あり、萼片の後部に付属体がある。
付属体には切れ込みはない。
雄しべ5個のうち、下側の2個には緑色の長い距がある。
雄しべの距は唇弁の距の中に納まっいて、蜜を分泌し、唇弁の距に
蜜がたまる。
蜜を吸いにきた虫が雄しべの距を動かし、葯から花粉が出て、
虫に付く仕組みになっている。
雌しべは子房と花柱の長さがほぼ同長。花柱の基部は首のように
曲がり、先は広がっている。花柱の先端の下側にある小さな突起が
柱頭である。柱頭の先端に穴があり、粘液を出し、
花粉がくっつきやすくしている。

春に開く花は花粉を媒介して種子を形成するが、それ以降の季節では
つぼみは形成するが花を開くことなく、閉じたままで種子を形成する
閉鎖花をつける。
このようなスミレの繁殖戦略は、
春には他花との花粉媒介を行うことによって多様な遺伝子を持った
種子を形成し、
それ以降は花粉を媒介せず、効率的な種子形成を行って、
融通性の高い方法であると考えられる。



山菜としても利用されている。葉は天ぷらにしたり、茹でておひたしや
和え物になり、花の部分は酢の物や吸い物の椀ダネにする。
ただし他のスミレ科植物、例えばパンジーやニオイスミレなど
有毒なものがあるため注意が必要である。

スミレの和名については諸説あるが、その花の形状が墨入れ(墨壺)を
思わせることによる
、という説を牧野富太郎が唱え、牧野の著名さもあって
広く一般に流布しているが、定説とは言えないがおもしろい。


「墨入れ」は大工さんなどが木工の際に使用する道具であり、
糸に墨を吸わせてピンと張り、板などに糸を打ち付けて
鋸などで加工する際の直線を描く道具


学名の種小名 mandshurica は「満州の」という意味である。
和名である「スミレ」は、属名や科名、さらには目名と紛らわしいので、
スミレ愛好家は特に本種を指す場合、この名に由来する
マンジュリカで呼ぶことがある。







では葉の様子をご覧ください。

地下茎は太くて短く、多数の葉を根出状に出す。葉は根際から出て、
少し長めの葉柄があって、やじり形の葉をつける。

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撮影日 2016.6.26: 群馬県

下方にみられるのが春に出た葉で、花後に出た葉(上に伸びている葉)は
やや大きくなる。(夏葉と呼ばれる)

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葉の形はやじり形で、葉柄に  (柄に張り出している平らな付属物で、
葉からひれのように柄につながっている。)があるのが特徴。

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葉身は5㎝ぐらい。



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