スミレ(菫)
<学名:Viola mandshurica W.Becker>
スミレ科 スミレ属 多年草
スミレ科 スミレ属 多年草
まずはちょっとだけスミレの解説です。
撮影日 2016.4.18: 群馬県
スミレ(Viola mandshurica)は、春に道ばたで花を咲かせる野草の
代表として知られています。濃紫色(菫色)の花を咲かせます。
スミレは北海道から九州まで山間部の道ばたから平地に広く分布し、
芝生や路傍、堤防など人里に生育するスミレとしてなじみ深い。
アスファルトの割れ目にも生育することがあるなど、生育範囲は広い。
代表として知られています。濃紫色(菫色)の花を咲かせます。
スミレは北海道から九州まで山間部の道ばたから平地に広く分布し、
芝生や路傍、堤防など人里に生育するスミレとしてなじみ深い。
アスファルトの割れ目にも生育することがあるなど、生育範囲は広い。
花は独特の形で、ラッパのような形の花を横向きにつける。
5枚の花びらは大きさが同じでなく、下側の1枚が大きいので、
花の形は左右対称になる。
花弁は5個、上弁2個、側弁2個、唇弁1個からなる。
側弁2個の基部には白毛がある。
唇弁の後端は袋状になっていて距(きょ)とよばれる。
萼片も5個あり、萼片の後部に付属体がある。
5枚の花びらは大きさが同じでなく、下側の1枚が大きいので、
花の形は左右対称になる。
花弁は5個、上弁2個、側弁2個、唇弁1個からなる。
側弁2個の基部には白毛がある。
唇弁の後端は袋状になっていて距(きょ)とよばれる。
萼片も5個あり、萼片の後部に付属体がある。
付属体には切れ込みはない。
雄しべ5個のうち、下側の2個には緑色の長い距がある。
雄しべの距は唇弁の距の中に納まっいて、蜜を分泌し、唇弁の距に
蜜がたまる。
蜜を吸いにきた虫が雄しべの距を動かし、葯から花粉が出て、
虫に付く仕組みになっている。
雌しべは子房と花柱の長さがほぼ同長。花柱の基部は首のように
曲がり、先は広がっている。花柱の先端の下側にある小さな突起が
柱頭である。柱頭の先端に穴があり、粘液を出し、
花粉がくっつきやすくしている。
雄しべ5個のうち、下側の2個には緑色の長い距がある。
雄しべの距は唇弁の距の中に納まっいて、蜜を分泌し、唇弁の距に
蜜がたまる。
蜜を吸いにきた虫が雄しべの距を動かし、葯から花粉が出て、
虫に付く仕組みになっている。
雌しべは子房と花柱の長さがほぼ同長。花柱の基部は首のように
曲がり、先は広がっている。花柱の先端の下側にある小さな突起が
柱頭である。柱頭の先端に穴があり、粘液を出し、
花粉がくっつきやすくしている。
春に開く花は花粉を媒介して種子を形成するが、それ以降の季節では
つぼみは形成するが花を開くことなく、閉じたままで種子を形成する
閉鎖花をつける。
このようなスミレの繁殖戦略は、
春には他花との花粉媒介を行うことによって多様な遺伝子を持った
種子を形成し、
それ以降は花粉を媒介せず、効率的な種子形成を行って、
融通性の高い方法であると考えられる。
山菜としても利用されている。葉は天ぷらにしたり、茹でておひたしや
和え物になり、花の部分は酢の物や吸い物の椀ダネにする。
ただし他のスミレ科植物、例えばパンジーやニオイスミレなど
有毒なものがあるため注意が必要である。
和え物になり、花の部分は酢の物や吸い物の椀ダネにする。
ただし他のスミレ科植物、例えばパンジーやニオイスミレなど
有毒なものがあるため注意が必要である。
スミレの和名については諸説あるが、その花の形状が墨入れ(墨壺)を
思わせることによる、という説を牧野富太郎が唱え、牧野の著名さもあって
広く一般に流布しているが、定説とは言えないがおもしろい。
思わせることによる、という説を牧野富太郎が唱え、牧野の著名さもあって
広く一般に流布しているが、定説とは言えないがおもしろい。
「墨入れ」は大工さんなどが木工の際に使用する道具であり、
糸に墨を吸わせてピンと張り、板などに糸を打ち付けて
鋸などで加工する際の直線を描く道具
学名の種小名 mandshurica は「満州の」という意味である。
和名である「スミレ」は、属名や科名、さらには目名と紛らわしいので、
スミレ愛好家は特に本種を指す場合、この名に由来する
マンジュリカで呼ぶことがある。
和名である「スミレ」は、属名や科名、さらには目名と紛らわしいので、
スミレ愛好家は特に本種を指す場合、この名に由来する
マンジュリカで呼ぶことがある。
では葉の様子をご覧ください。
地下茎は太くて短く、多数の葉を根出状に出す。葉は根際から出て、
少し長めの葉柄があって、やじり形の葉をつける。
少し長めの葉柄があって、やじり形の葉をつける。
撮影日 2016.6.26: 群馬県
下方にみられるのが春に出た葉で、花後に出た葉(上に伸びている葉)は
やや大きくなる。(夏葉と呼ばれる)
やや大きくなる。(夏葉と呼ばれる)
葉の形はやじり形で、葉柄に 翼 (柄に張り出している平らな付属物で、
葉からひれのように柄につながっている。)があるのが特徴。
葉からひれのように柄につながっている。)があるのが特徴。
葉身は5㎝ぐらい。